実物不動産の利点をJ-REITに活かせないかなーと考えているヒラヤマルオです。
今回は実物不動産で使われる「不動産を担保に不動産を買う」を
J-REITでできるか考えてみたいと思います。
※以降の現段階(2021年2月)では考察状態なので実際にやってみるまで2年ほどお待ちください。
※以降の説明で出てくる”ETF”は全て”J-REIT ETF”のことです。
信用取引を使ってETFを購入する
信用取引は自分の持っている現金やETFを担保に
3倍までの金額のETFを購入することができます。
例)100万円の保証金を担保にいれると300万円のETFが購入できます。
魅力的な取引だけど注意点あり
3倍も買えるなら3倍分配金もらえてウハウハなのですが注意点があります。
- 評価損がでると追証が必要だったり強制決済される
- 買い持ちしてる間は金利がかかる
- 買い持ちしてる間に諸経費がかかる
- ETFを担保すると担保評価が8割になる
- 分配金ではなく分配金相当額になる
評価損がでると追証が必要だったり強制決済される
購入したETFの価格が下がって保証金以上(*)の含み損がでると
追証(追加で保証金を差し入れ)や強制決済(強制的に売買)されて
保証金以上の損失がでる場合があります。
*どこまで含み損を許すかは証券会社によって違う
買い持ちしてる間は金利がかかる
信用取引で買い持ちしている間はそのETFの買付金額に対して金利がかかります。
野村證券が圧倒的に安いです。
分配金が4%しかないのに2.0%以上の金利払ってたら割に合いません。
証券会社 | 金利(年) |
---|---|
野村證券 | 0.5% |
GMOクリック証券 | 2.0% |
DMM.com証券 | 2.7% |
楽天証券 | 2.8% |
SBI証券 | 2.8% |
買い持ちしてる間に諸経費がかかる
信用取引で買い持ちしている間はそのETFの買付金額に対して金利がかかります。
・管理費
ETFを買ってから1か月毎に支払う必要のある費用になります。
単元が1株以外の場合は1株 x 11銭で下限が110円 – 上限が1100円になります。
(単元が1株の場合は1株 x 110円・・・高すぎて払えない)
・権利処理等手数料 (名義書換料)
権利日を跨ぐ毎にしはらう必要のある費用になります。
ETFの場合は1売買単位あたり5.5円
ETFを担保すると担保評価が8割になる
保証金と違ってETFを担保にする場合は8割で保証金計算されます。
現金100万円担保だと300万円まで取引できるけど
ETF100万円担保だと240万円までしか取引できない
分配金ではなく分配金相当額になる
信用取引で買ったETFは分配金ではなく分配金相当額がもらえます。
分配金から15%の所得税分引かれた金額が譲渡益としてはいるので
源泉徴収ありだと更に20%ひかれます。
源泉徴収なしで年間20万円に抑えて節税したい
かなりややこしいけどシミュレーション
条件は
- 信用買い(一般-無制限)
- 金利0.5%のため野村証券を使う
- ETFの分配金は年利回り4.0%とする
- 50%までの下落に耐えれるようにする(コロナショック2,200円→1,200円)
ETF銘柄選定
諸経費の都合で信用取引のETFは売買単位の口数が多い
担保にいれるETFは隔月分配の相方
2552 上場Jリートミニ 隔月分配型にします。
No | Code | 名称 | 分配月 | 信託報酬 | 売買単位 | 取引価格 |
1 | 1345 | 上場Jリート 隔月分配型 | 偶数月 | 0.300% | 100口 | 1,865円 |
2 | 2552 | 上場Jリートミニ 隔月分配型 | 奇数月 | 0.245% | 1口 | 1,965円 |
※以降の試算ではわかりやすくするためETFの価格は2,000円で計算します
担保と信用取引のETF金額
担保と信用の比率は1:1がベストだけど50%の下落に耐えるために2:1にします。
そのため担保のETF(2552)は200口で400,000円分用意
信用取引のETF(1345)は100口で200,000円分購入
50%の暴落に耐えられるか計算
野村証券の委託保証金率は30%になります。
30%を下回ると追証や強制決済の対象になるため50%の暴落が来ても
委託保証金率が30%を下回らないことを確認
〇開始段階の委託保証金率は
- 担保が400,000円の8割で320,000円
- 買付金額が200,000円
のため
320,000円 / 200,000円 → 160%
〇50%下落時の託保証金率は
- 担保が200,000円(50%減額)の8割で160,000円
- 買付金額が200,000円
- 信用取引の評価損が100,000円
のため
(160,000円 – 100,000) / 200,000円 → 30%
50%下落してもギリセーフ
利回りを計算
(分配金 + 分配金相当額 – 金利 – 諸経費) / 元本
の式で利回りを計算する
分配金
担保ETFの分配金を計算
ETF評価額400,000円の4%で16,000円
源泉徴収(20%)されて12,800円
分配金相当額
信用取引ETFの分配金を計算
ETF評価額200,000円の4%で8,000円
所得税徴収(15%)されて6,800円
金利
信用取引ETFの金利を計算
ETF評価額200,000円の0.5%で1,000円
諸経費
・管理費
100口 x 11銭で11円だけど下限があるため110円になります。
1年で110円 x 12か月 → 1,320円
・権利処理等手数料 (名義書換料)
1単元のため5.5円になります。
1年で5.5円 x 6決算月 → 33円
信用取引を使わなかった場合 or 使った場合で利回り比較
〇使わなかった場合
分配金(12,800円) / 元本(400,000円) → 分配金利回り(3.2%)
〇使った場合
(分配金(12,800円) + 分配金相当額(6,800円) – 金利(1,000円) – 諸経費(1,353円)) /
元本(400,000円) → 分配金利回り(4.3%)
1.1%を大きいと見るか小さい見るか・・・
まとめ
安全マージンをかなりとっても1.1%利回りを
上げることができたのでやってみたいけど
できれば手数料負けしない元本1000万円とかでやりたい
コメント